甲府2

 

階段を上ると鳥居が立っていて少し開けた場所に出た。

道の両端には土産屋がひしめき合っている。

 

水晶工芸の店が多いのは甲府が水晶などの宝石のメッカだからだ。

秩父山脈の麓で採掘されているらしい。

大人一人が両手を広げたくらいの水晶玉も飾ってあって愉快。

女性が男性の手を引いて見物していた。宝石を見た時の女性のパワーは凄まじい。

 

 

特大の勾玉を横目に先を急ぐ。目的地を昇仙峡ロープウェイを登った先にあるパノラマ台に決めた。

道の先には夫婦木姫の宮や影絵の森美術館、山梨ワイン王国、クリスタルバレーなどの観光名所がひしめき合っている。天候も回復してジリジリしてきた。

 

ロープウェイに乗りパノラマ台へ。

左手には覚円峰がそびえ立つ。遠目に荒川ダムも見えのんびりと上昇。

荒川ダムは丁度僕が生まれるくらいの年に完成したもので周辺に広がる森は御岳昇仙峡水源の森と名付けられている。水と森がとても豊かで気持がいい。

 

 

頂上では富士山から秩父山脈までを眺める事が出来た。

この日は雲が多くうっすら青く山々が覗いていた。

奥まで行くと断崖絶壁のスポットがあり、うぐいす谷を一望できる。

下から吹き抜ける風を浴びながら緑力しい香りと眼下に広がる森林を堪能。

パワースポットと呼ばれるのも納得する。

 

 

ロープウェイで下へ戻りすぐ近くのワイン王国へ入る。

ここではワインの展示と試飲が出来る。

 

 

中に入ると女性のスタッフがすぐにワインの説明をしてくれた。

甲府で採れた葡萄を使用したワインを飲み比べしばらく談笑。

好みの味を伝えると(僕は白が好きで赤だと軽くて甘いのがいい)

高価なワインを特別に試飲させてくれた。600本しか生産されていない希少なものだ。

 

テーブル席に案内されてドライフルーツや葡萄茶でもてなしてくれた。

至れり尽くせりで疲れが少し和らいだ。

いくつか購入してワイン王国を後にする。

 

 

この旅最後の観光は影絵の森美術館。

藤城清治さんの作品を多く所蔵する美術館だ。

 

 

エントランスの階段を下りると真っ暗な部屋に通じている。

藤城さんの切り絵がバックライトに照らされて目映い。

緻密に作り上げられた一枚一枚は時間を忘れてその場を離れさせない力がある。

僕の好きな宮沢賢治作品をモチーフにした切り絵もあった。

銀河鉄道、よだかの星。イマジネーションに震えた。

約50点ほど展示していて、藤城清治さんの他に山下清さん、竹久夢二さんの作品も展示されている。

 

山下さんの原画は初めて見たが記憶だけで描いたものだとは思えないペン画だった。

それぞれに認定書が添えられている。昇仙峡の絵も描かれていて同じ地に足を着いている感覚が嬉しかった。

 

帰り際に珈琲をいただいて美術館を出る。

もちろん撮影禁止なのでこればかりは実際に行って体験していただきたい。

東京の美術館などで開催されている企画展とは比べ物にならない世界が広がっている。

これを見れたことが何よりも救いだった。2時間半山道をズタボロになって歩いたことなど忘れた。

 

甲府周辺にはまだまだ魅力的な場所がたくさんある。

また機会があれば行ってみたいと思う。